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ZMS古文単語 【第12回】  

前回に取り上げた「なし」の区別、覚えてくれましたか?
「なし」書いてあるからといって、いつもNOTの意味の「なし」とは限らないわけです。
というわけで、今回は、その復習の意味も兼ねて、みなさんが勘違いしやすい古文単語を取り上げます。
それは、「ゆくりなし」(縁なし)です。
      【意味】 思いがけない、突然だ

みなさんの中には、「ゆくりなし」の「ゆくり」を「ゆっくり」という意味で覚えている人が必ずいます。
例えば、「合格古文単語380(桐原書店)」は、「ゆくりなし」について、「ゆっくりでないから突然と覚えればよい」と書いています。なるほど、確かに覚えやすいです。
でも、これだと、次の文章の意味はどうなりますか?
「ゆくりかに寄り来たるけはひに、おびえて」(源氏物語 玉鬘)
「ゆっくりと忍び寄る気配におびえて」と訳してしまいますよね。
しかし、正しい現代語訳は、「突然に寄ってきた気配におびえて」です。
※「ゆくりかに」=「思いがけない、突然だ」という意味の形容動詞「ゆくりかなり」の連用形

なぜ、こんな誤訳を招いたかというと、
「ゆくりなし」=「ゆっくり」+否定の「なし」と覚えているからです。
しかし、「ゆくり」は「ゆっくり」じゃないし、「なし」はNOTじゃないです。
「ゆくりなし」=「縁(ゆくり)」+語意を強める接尾語 「なし」
「ゆくり」は、「縁」という漢字を当て、「縁(えん、えにし)・ゆかり」という意味です。


それでは、なぜ、「縁(ゆくり)」があるのに、「ゆくりなし」は、「思いがけない、突然だ」という意味になるのでしょうか?
これについては、こうイメージしてください。
「そりゃね、そのことが起こる理由(原因)はあったんだけど、でも予想(想像)していなかったので、びっくりしたんだよ~」

はい、苦しいです(笑)。
「ゆっくりでないから突然だ」の方が、覚えやすいです。お気楽です。
でも、そのお気楽さに飛びつくと、とんでもない誤訳を招く恐れがあるんです。
基本を大切に、正しく学習したほうが、結局は近道なんですよね。 【こ】


(補足1.)
今回は、文字ばっかりになって…。
まあ、一応、画像とか探したんですけど、イイのがなくて。
ただ、東京に、「庭のホテル 東京」という名前のホテルがあるみたいで、
そこに、「縁(ゆくり)」という名前の日本料理のお店があるみたい。

mainVisual_yukuri.jpg

(補足2.)
「ゆくりなし」には「縁なし」と漢字を当てるんだけど、
「ふちなしめがね」の「ふちなし」って「縁無し」なんだよね。

漢字には、こんなの、他にもあるよね。
う~ん、例えば、
「お札が少ない」とか。
「お札」を、「おれい」と読むのか、「おさつ」と読むのか。
結局、日本人の「御礼」って、「お金」のことなのか、と思ってしまうような。。。
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[2015/04/24 04:25] 「ZMS古文単語」 | コメント (0)

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